「スペックが足りなくて編集全然進まない!!」
なんてことありますよね。
スペックが足りないとどうなるかというと、PCがフリーズする→ソフトが落ちる→PCがフリーズする→ソフトが落ちる・・・
そのような状況になり得る訳です。
PCがフリーズ、そしてソフトが落ちると本当に編集が進まないし、集中できません。
マジで辛いです。
ということで、「とりあえずPC買えばいい話じゃん」という話なのですが、そんなの高くて無理ですよね。
- とりあえずいまある現状のパソコンで何とかやってみたいひと
- パソコンを買い替えたはいいけど、4K動画を扱い始めてみて、「俺のいまのパソコンのスペックじゃ4Kは無理」みたいなひと
- 現状のパソコンにそこまで不満は感じてないけど、4K動画となるとちょっと厳しいというひと
そんな方々に向けていま回は、現状のスペックを言い訳にせず高速作業を実現する、Adobe Premiere Proの設定項目を2つ&裏技1つをご紹介していきます。
Adobe Premiere Proの設定項目2つと裏技の紹介
Adobe Premiere Proにおける設定2つと裏技1つがこちらになります。
- 再生時の解像度
- 環境設定のメモリ
- 裏技:プロキシ
この3項目をぼくが普段どのように使っているのか、どのように設定をしているのかということを踏まえてご紹介していきます。
特にぼくがイチオシなのはプロキシです。
1:再生時の画像の解像度
それではAdobe Premiere Proを開いてください。
いま回は自分で撮影した4K動画を用意しています。
それでは1つ目の再生時の解像度です。
項目としては、[フル画質] と [1/2] , [1/4] , [1/8] があります。
ぼくは以前のスペック的にメモリーが8GBだったので常に1番低い解像度にしていました。
ただいまは32GBと4倍になったので、意外に32GBあると、4K動画をたくさん並べて再生してもカタついたりはしないです。
とはいえ、エフェクトを加えたり、動きが重くなるようなものを加えて重ねていくと、だんだんカタついてくるので、そのようなときは1番低い解像度にして編集をしています。
そして、要所要所で「いま全体的にどんな感じかな?」、「このエフェクトどんな風に反映されてるかな?」という確認をフル画質でしたいときがあるので、そういったときは画質をフル画質にした上でレンダリングをしています。
とりあえず高画質でダメなら1番低い解像度の一択です!
これは別の案件で作っていた動画です。
いま4K動画を並べてますが全然再生できます。
高画質で同様に4Kを並べているだけであれば、32GBであれば余裕です。
1/8にするとこのようになります。
このぐらい画質の落ち具合が変わります。
2:環境設定のメモリ
次に環境設定のメモリです。
前述したとおり、このパソコンは32GBあります。
この環境設定のメモリの項目としては、 [Adobe Premiere Pro] → [環境設定] → [メモリ] にあります。
メモリを開くと、搭載されているRAMが32GBとなっています。
これはメモリが32GBということです。
この画面で表示されている項目は何かというと、このメモリはどれぐらい割り振りますかという設定です。
基本的にAdobe Premiere Proに多く割り振るように設定しています。
いまこのAdobe Premiere Proには26GBが割り振られ、そして他のアプリケーションには6GB割り振られています。
基本的にプレミアに多く配分されるようにチェックしてみてください。
「どちらも動かせるから動かしちゃえ!!」と動かしても、結果的に全体の動作が重くなり作業効率が悪くなったら、元も子もありません。
ぼくは普段Adobe Premiere Proに加えてAfter effectsも連携させて使うこともありますが、32GBとはいえ同時にAdobe Premiere Proでレンダリング→After Effectsでレンダリングとやってくると絶対に重くなるので、常にどちらか片方を動かさせている状態を作っています。
加えて、レンダリングの最適化という項目に、メモリとパフォーマンスがあります。
Adobeの公式の回答では、
大量のメモリを消費するようなレンダリングであれば、この設定をメモリにしてください。
そしてそのレンダリングが終わったら、パフォーマンスに戻してください。
このように回答があるんですが、いちいち面倒なのでぼくはメモリのまま使用しています。
要はAdobe Premiere Proにメモリを多く配分をして、レンダリングの最適化はメモリで!
3:プロキシ
次です。ここがぼくのイチオシのポイントです。
意外とみなさんが知らない項目、プロキシです。
プロキシの言葉の意味は『代理』という意味です。
4K動画を扱う編集があったとして、その4K動画を再生をするだけでカタついてしまい「仕事にならない」「全然編集できない」
だから「その使われている動画素材の容量を下げてしまいましょう」という話です。
要は、元素材よりもサイズ容量が小さくなる『分身』という訳でございます。
- 「プロキシを作成して、編集面倒くさくならないですか?」
- 「書き出す時ってちゃんと元素材の容量・サイズになりますか?」
- 「大丈夫なのか??」
と思う方もいると思いますが、安心して下さい。
ちゃんと書き出しをする際には、プロキシデータではなく4K素材のサイズ容量で書き出しがされます。
そしてプロキシデータと元素材の切り替えは、ワンクリックででき、これは何度も置き換えが可能です。
つまり同じタイムラインシーケンスの中に元素材とプロキシデータがあり、見栄え的には1つのものになっています。
その1つのデータの中に入る動画素材が、元素材の4K動画なのか、プロキシデータなのかをワンクリックで切り替えできるということです。
まずは素材を読み込んでください。
そして [素材] 右クリック→ [プロキシ] の項目が3つあります。
- プロキシを作成
- プロキシを追加
- 最大解像度のメディアを再接続
とありますが、ここで [プロキシを作成] を選択します。
そうすると上ような画面になります。形式がH.264の状態です。
形式入力の状態でプリセットが3つあります。
数字からして「比率が違うんだな」「解像度が違うんだな」という推測ができますね。
これらのサイズが4K動画と比べてどれぐらい違うのかというところですが、それぞれを書き出して並べてみました。
ここにはプログラムモニターに見えてる1番大きく表示されているものが4K動画です。
さらにプリセットにあった1530×720の動画がこちらになります。
次に1280×720の動画です。
そして3つ目が1024×540の1番小さい動画です。
4K動画を無くすとこのような感じです。
ちなみに比率でいうと、いまこの4K動画に関しては解像度が3840×2106なので比率は16:9です。
普段皆さんが作っている動画の比率のメインがおそらく、16:9が多いと思います。
プリセットの真ん中にある1280×720に関しても16:9です。
ということで見て分かるとおり、4K動画に比べて圧倒的にサイズが小さくなっているのが一目瞭然です。
まるでS、M、Lかのようなサイズ感です。
いまぼくはわざわざプロキシデータを書き出してここに読み込んだわけですが、ただの比較用に入れているだけであり、本来はこのような作業は不要ですので安心してください。
話を戻しますと、[元素材] 右クリック→ [プロキシ作成] を選択します。
そうするとプリセットでは3つの項目がありました。
この項目の違いは、先程比較した動画のようにサイズが小さくなっています。
それぞれサイズ感がのS、M、Lのように分類されています。
そして比率が違い、1280×720 だけが 16:9。
それ以外の 1530×720 と 1024×540 は 16:9 ではありません。
ではぼくは何を選ぶかというと、1280×720にしています。
理由はシンプルで16:9の比率を維持したまま、容量を抑えられるからです。
この比率が合っていないと、プロキシ表示の際に比率が崩れて黒幕が出たり、正常に表示されません。
となると編集をしながらなかなか完成系のイメージがしにくくなってきます。
ワンクリックで切り替えができるとはいえ、ちょっと作業がしにくいなと思うので、比率を維持したまま容量を下げられる1280×720にしています。
比率が合っていないと右の画像のように黒帯がついて表示されてしまいます。
とはいえ、最大限動作を軽くさせたい方は1番低い1024×540を選択してください。
- 比率重視で容量を下げるなら1280×720
- 容量を最大限に落とすなら1024×540
次の手順にいきます。
1280×720を選択した状態で、ここの保存先はオリジナルメディアと同じ階層のプロキシフォルダ内にします。
OKを押すと自動的にメディアエンコーダが立ち上げられます。
Adobe Premiere Proでプロキシ作成をすれば自動的にこのソフトが開いて書き出しを行なってくれます。
そして自動的に保存され、書き出しは完了。
完了すると、画面に完了と緑のチェックマークができます。
そうすると、このプロキシのフォルダ内に正常に保存されています。
特にこの素材を別のフォルダに移動させる必要はありません。
プロキシを作成し終えたら、プログラムモニターに戻ります。
下のほうにプロキシの切り替えというコマンドがあります。
このコマンドを押すと、プロキシと元素材の切り替えがワンタッチでできます。
ぼくが先ほど作成したプロキシは元素材と同じ比率なので、こちらのコマンドクリックしても見栄えに変化はありませんが、他のプロキシとなると横に黒幕が出たりする場合があります。
このワンクリックで切り替えができるので非常に便利です。
更にプラスアルファの情報としてお伝えしておきます。
「プロキシを追加という項目が何か」という話ですが、これは元素材に対してプロキシデータをリンクする際に使用します。
例えば、切り替えボタンを押してもプロキシに切り換えてない時などです。
あとは、容量を低くしたプロキシデータを別に書き出して、そちらと新しくリンクさせたい時などに使用します。
『最大解像度メディアを再接続する』とは何かいうと、「プロキシに対して元素材はこれだよ」というようにリンクをさせる場合ですね。
「このプロキシの本動画はコレだよ」という指示的なものになります。
どちらも使用頻度は低いかもしれませんが、抑えておくに越したことはないです。
まとめ
- 再生時の解像度:フル画質でダメなら、1番低い解像度一択
- 環境設定のメモリ:に関してはAdobe Premiere Proに1番多くメモリーを配分!レンダリングの最適化はメモリ。
- プロキシ:とりあえず作成して動作が軽くなるか試してみよう!
ということで、参考になればYouTubeの方で高評価、チャンネル登録よろしくお願いします。
週1で更新しています。
ご要望や感想は是非是非YouTubeのコメントでお待ちしております。
コメントは嬉しいので励みになります。書いて下さい!
以上になります。バイバイ!